第50番
君がため惜しからざりし命さへ
長くもがなと思ひけるかな
君がため惜しからざりし命さへ
長くもがなと思ひけるかな
読み上げ音声
上の句
下の句
収録の朗詠音声です。全100首を続けて聴くときは 百人一首 読み上げ へ。
読み方(ひらがな)
きみがため おしからざりし いのちさえ
ながくもがなと おもいけるかな
現代かなづかいでの読み方です。作者は藤原義孝(ふじわらのよしたか)。
現代語訳・意味
あなたに逢うためならば惜しくないと思っていた命までもが、逢えた今は、いつまでも長くあってほしいと思うようになったことだ。
語句の意味
- 惜しからざりし
- おしくはなかった
- 命さへ
- 命までも
- 長くもがな
- 長くあってほしい。「もがな」は願いを表す
決まり字
きみがためお 六字決まり
この札は上の句の最初の「きみがためお」まで聞けば下の句が確定します(六字決まり)。カルタ取りでは決まり字を覚えるのが上達の近道です。
解説・鑑賞のポイント
後朝に贈った歌。逢えた喜びと愛しさを率直に詠う。「君がため」で始まる札は #15 と二首、決まり字は六字。
会う前は「あなたに会えるなら死んでもいい」と思っていたのに、会えたいまは「長く生きていたい」と気持ちが変わった、とよんだ歌です。会ったよく朝におくった歌(後朝の歌)です。
作者:藤原義孝(ふじわらのよしたか)
藤原義孝は45番の謙徳公(藤原伊尹)の子です。美しく信心ぶかい人でしたが、21歳のわかさで病気で亡くなりました。
この歌の基本情報
| 歌番号 | 百人一首 第50番 |
|---|---|
| 作者 | 藤原義孝(ふじわらのよしたか) |
| 上の句 | 君がため惜しからざりし命さへ |
| 下の句 | 長くもがなと思ひけるかな |
| 決まり字 | きみがためお(六字決まり) |
| 出典 | 『後拾遺和歌集』 |
| 歌の種類 | 恋の歌 |