第11番

わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと
人には告げよ海人の釣舟

参議篁

百人一首11番 参議篁 の読み札

わたの原はら八十島やそしまかけて漕こぎ出いでぬと

人ひとには告つげよ海人あまの釣舟つりぶね

読み上げ音声

上の句
下の句

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読み方(ひらがな)

わたのはら やそしまかけて こぎいでぬと
ひとにはつげよ あまのつりぶね

現代かなづかいでの読み方です。作者は参議篁(さんぎたかむら)。

現代語訳・意味

大海原おおうなばらのたくさんの島々しまじまを目指めざして漕こぎ出だしていったと、京きょうの人々ひとびとには告つげてくれ、漁師りょうしの釣舟つりぶねよ。

語句の意味

わたの原
広い海。大海原
八十島かけて
たくさんの島々をめざして
海人の釣舟
漁師のつり舟。舟に呼びかけている

決まり字

わたのはらや 六字決まり

この札は上の句の最初の「わたのはらや」まで聞けば下の句が確定します(六字決まり)。カルタ取りでは決まり字を覚えるのが上達の近道です。

解説・鑑賞のポイント

隠岐おきへ流ながされる際さいに詠よまれたとされる、別わかれと望郷ぼうきょうの歌うた。漁師りょうしに伝言でんごんを託たくす哀切あいせつな調しらべが特徴とくちょう。

「人には告げよ」と、心をもたないつり舟に呼びかける擬人法が使われています。たよる人のいないさびしさが、かえって強くつたわります。「わたの原」で始まる札は76番と2首あります。

作者:参議篁(さんぎたかむら)

参議篁は小野篁のこと。平安時代はじめの学者・詩人で、遣唐使の副使にえらばれましたが、乗船をこばんだため隠岐(島根県)に流されました。

この歌の基本情報

歌番号百人一首 第11番
作者参議篁(さんぎたかむら)
上の句わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと
下の句人には告げよ海人の釣舟
決まり字わたのはらや(六字決まり)
出典『古今和歌集』
歌の種類旅(羇旅)の歌
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