第20番
わびぬれば今はた同じ難波なる
みをつくしても逢はむとぞ思ふ
わびぬれば今はた同じ難波なる
みをつくしても逢はむとぞ思ふ
読み上げ音声
上の句
下の句
収録の朗詠音声です。全100首を続けて聴くときは 百人一首 読み上げ へ。
読み方(ひらがな)
わびぬれば いまはたおなじ なにわなる
みをつくしても あわんとぞおもう
現代かなづかいでの読み方です。作者は元良親王(もとよししんのう)。
現代語訳・意味
つらい思いに沈んでしまった今となっては、もはやどうなっても同じだ。難波の澪標ではないが、わが身を尽くしてもあなたに逢いたいと思う。
語句の意味
- わびぬれば
- 思いなやんで苦しんでいるので
- 今はた同じ
- いまとなってはもう同じことだ
- みをつくし
- 「澪標(船の通り道をしめすくい)」と「身を尽くし」の掛詞
決まり字
わび 二字決まり
この札は上の句の最初の「わび」まで聞けば下の句が確定します(二字決まり)。カルタ取りでは決まり字を覚えるのが上達の近道です。
解説・鑑賞のポイント
禁断の恋に身を捧げる激情の歌。「みをつくし」(身を尽くし/澪標)の掛詞が見せ場。
「みをつくし」が、難波の海に立つ「澪標」と、「身をほろぼしても」という意味の「身を尽くし」の掛詞です。うわさが立ってしまったいま、命をかけても会いたいという思いをよんでいます。
作者:元良親王(もとよししんのう)
元良親王は13番の陽成院の皇子です。恋多き人として知られ、多くの恋の歌をのこしました。
この歌の基本情報
| 歌番号 | 百人一首 第20番 |
|---|---|
| 作者 | 元良親王(もとよししんのう) |
| 上の句 | わびぬれば今はた同じ難波なる |
| 下の句 | みをつくしても逢はむとぞ思ふ |
| 決まり字 | わび(二字決まり) |
| 出典 | 『後撰和歌集』 |
| 歌の種類 | 恋の歌 |